こんにちは、谷木です。

奥多摩町の地域おこし協力隊に7月より任務について、はや1ヶ月が経過。初月が終わり、今後何をするべきなのか、思考整理のためにも一度まとめておきたいと思います。

2018.07の一ヶ月、俺は何をしたのか?

奥多摩町では今期、はじめて地域おこし協力隊を募集しました。町としても何をさせればいいか、何をするべきなのか、いい意味でほったらかし、自由にさせてもらっていますので、僕ら(協力隊として今期は3人採用されています)は、まず町を知るところから始めています。

前記事でも書きましたが、奥多摩は東京都の10分の1の面積を占める巨大な町。ですが、公共交通機関はバスと青梅線のみで、車がないと生きていける町ではありません。ということで、車での散策がメインになります。

現在、小河内地区の財団に出向しています。奥多摩町全体を知ることが小河内振興のヒントになるかも、ということで、小河内を拠点に奥多摩町および周辺市町村を巡っています。とはいえ毎日巡っているわけでもなく、月曜日は、釣り場の管理、水曜日は地元の猟友会について害獣駆除について学ばせていただいており、用事のない火,木,金曜日で街巡り(&偵察?)を進めている状況です。

事務所にいる間は事務処理等終わった手漉きの際に出向先のHPリニューアルにも着手していますが、これは全然まだ進んでいません。スキマ時間でしか進められないので、全体の5%くらい終わったかな?といったところです。

見えてきた課題

町を巡っていただけの若造に何がわかるか、と言われればそれまでですが、感じたことをそのまま書きましょう。

1. 人が極端に少ない。少子高齢化半端ないって!

はい。極端に人が少ないです。奥多摩の中でも一番西側にある小河内地区(小河内ダムのまわり、と思っていただければOKです)。定住者はたったの200人余り。しかも子供は全世帯で2〜3人しかいません。消滅可能性都市ならぬ、絶対消滅都市。このままだと人が居なくなってしまいます。

2. 店が極端に少ない。お金ほとんど落とせないって!

小河内地区でお金を使おうと思ったら、僕の思いつく限り、以下の選択肢があります。(逆に言えば、それ以外の選択肢はありません笑)

・バスに乗る

奥多摩駅からバスに乗れば、350〜600円程を片道で消費することができます。

・ご飯を食べる

朝、夕は基本的に飲食店は空いていません。お昼ご飯を食べようと思ったら、1000円前後で食べることが出来ます。(結構美味しい!)

・自販機でドリンクを買う

ちょっとした避暑地と言えども夏は結構暑いのです。ドリンクの価格は東京都下で買う場合と大差ない値段で購入可能です。100円〜160円 。

・温泉に入る

例えば湖畔からの景色が綺麗な丹下堂さんでは、750円で小河内源泉「鶴の湯」を使った温泉に入ることができます。

・宿泊する

昔は沢山あった民宿ですが、現在では余り残っていないようです。東京都が運営管理している「山のふるさと村」では、ケビンサイト(比較的きれいな山小屋)で一泊1万円で4名まで宿泊することが出来ます。結構リーズナブルです。民営のグランピング施設もありますが、こちらは5万円前後/人かかるようです。

・釣りをする

赤くて景観優れた峰谷橋から上流に車を走らせると峰谷川渓流釣り場があります。マスやイワナ釣りを楽しむことができ、こちらは1人4000〜5000円程度かかります。

・お土産を買う

お土産を取り扱っている施設や飲食店があります。小河内にある「水と緑のふれあい館」では、奥多摩関連のお土産をたくさん置いています。自分用のお土産から、家族や職場用のお土産まで、幅広く揃えることが出来ます。500円〜2000円くらい?

★モータリゼーション後の、車なき時代。

こうやってみると、お金の使い道がありそうに見えますが、比較的高単価の温泉に入る宿泊をする釣りをする人がどれだけ居るのでしょうか…?施設を維持できるだけの客数を確保できていないのが現状です。

問題は2点あると思っています。小河内地区の知名度の低さと、モータリゼーション時代の産物であること、の2つ。

「小河内」と聞いて、「温泉」「釣り」「宿泊」を連想する人がどれだけいるでしょう?

奥多摩で検索すると、関連キーワードの3番目に「温泉」が挙がってきますが、「奥多摩 釣り」は12番目、「奥多摩 温泉 日帰り」は20番目。

「小河内」はそもそも検索ボリュームが少ないため、関連キーワード上にすら挙がってきません。小河内は奥多摩でも立地的不利ゆえ、「奥多摩 温泉」や「奥多摩 釣り」で検索しても、小河内地区にある施設が表示されにくいのが現状です。

そもそも小河内地区は、モータリゼーション全盛の時代になってから衰退した歴史を持っています。1957年に人口湖として完成した奥多摩湖(小河内ダム)ですが、東洋一の大きさと言われ、当初は団体観光客がかなり訪れていた様です。しかし、1960年代から急速に進んだ自家用車保有、南を走る中央自動車道開通によって、鉄道を中心とした小河内地区のレジャー化計画が頓挫。小河内まで伸びていたダム建設用の鉄道跡は使用されないまま、廃墟巡りスポットと化しています。

2000年代以降は、長期不況や価値観の変化、都心回帰の流れなどを背景に車離れが加速。1世帯あたりの都道府県別自家用乗用車保有台数(2010年3月末)は、東京都民の場合0.5台/人と、47都道府県中最下位。東京都下からのアクセスを考えると、電車で行ける御岳(青梅市内)、鳩ノ巣、奥多摩駅が観光の中心にならざるを得ません。

鉄道なき小河内地区に走るバス便も、1時間に1〜2本程度。モータリゼーション時代に生き残った施設が車でしか行けない場所にあることが、利用者減少に拍車をかけている、と言えそうです。

3. 観光・移住向けの情報発信、足りてないって!

観光については、奥多摩町のHPと、奥多摩観光協会のHPの2つがほぼすべて。観光地や飲食店さんもHPを持っていない場合が多く、2つのHPに載っている情報が頼り。細かい情報は載っていないので、定休日や駐車場の有無など、細かいことについては結局電話で確認しなきゃいけない場合が多々あります。そもそも口コミやブログ情報も少なく、現地に足を運ばないと分からないことも多いです。

移住情報は、奥多摩町が定住・移住政策を進めていることもあって、奥多摩町のHPには特設ページがあります。特設ページでは、公営物件や、若者定住推進用の賃貸物件情報が載っていますが、申し込み→抽選がメインになります。通常の賃貸物件は、そもそも奥多摩町に物件がほとんどないので、民間のHP(アットホームやSUUMO等)で探すことができません。現状、奥多摩に引っ越そうと思ったら、土地建物を購入するか、奥多摩町のHPから公営 or 定住移住推進用の賃貸物件に引っ越すかの二択になります。

また、引っ越してくる人への配慮の欠如が目立ちます。最寄りのコンビニや商店、保育園、学校、病院。そういったインフラ系の情報が付随していません。都市生活者の移住先として候補に入れてもらうためには、引っ越すことによるメリット・デメリット、得られるもの、失うものをどう掲示し、どうデザインするかが大事です。見せ方(魅せ方)を情報の受け手に任せすぎです。

自分がやるべきことは何か?

難しいですが、上記課題に対して自分がやれることを一つずつ考えていくしかありません。

1.  少子高齢化対策→移住してもらうしかない

小河内地区に移住しても仕事があるかどうかはさておき、とりあえず「奥多摩」「小河内」を居住地として認識してもらわないとどうしようもないですよね。そもそも小河内地区には不動産屋というものがありません。下手したら奥多摩町内に不動産屋がない。とりあえず、宅建の資格をとって、自分で開業できる体制は作っておこうと思います。

2. 町にお金を落とせない→お金を落とすような仕組みを考えるしかない、のか…?

人が暮らしていくためには、「稼ぎ」も必要ですが、「生活インフラ」が整っていることが前提になります。全体的にダウンサイジング、コンパクトシティ化が進んでいる昨今、辺境地区で完結するような都市構築は無理でしょう。いわゆる「生活インフラ」と言われる保育園、学校、図書館、スポーツセンター、訪問介護施設、病院等、そのすべてがこの町にありません。小河内には「観光地」としてのアイデンティティが色濃く残っていますが、生活インフラの欠陥が「観光地」からの脱却をより難しくしているように思います。

「観光地」をこのまま続けていくのか、それとも脱「観光地」化するのか。個人的には観光地からのゆるやかな脱却を目指すべきだと感じています。短期的視座で考えれば、既存観光施設の情報発信改善で幾分かの収益上昇は見込めるかもしれません。ですが、そもそも全体的に老朽化、施設運営者の高齢化が進んでおり、近いうちに再投資が必要な施設が目立ます。再投資の必要があるのか、精査が必要です。

観光地から、住める場所へ。近年のIT化によって実現できる「生活インフラ」の新しい形を模索するべきです。一定の解が得られたら、小河内への体験移住を進めることができるかもしれません。小河内地区内に点在する既存観光施設は、住居者対象の割安価格を設ける等、住むことに対するメリット提示が必要な気がします。

個人的には旅行業務取扱管理者の資格を取得し、移住を前提とした旅行企画を実施できるようにしたいと思っていますが、難易度が高く取得は難しいです…

3. 観光・移住向け情報発信が足りない→やるしかない

これはもう、自分で発信するか、来てくれた人に発信してもらうか、しかありません。

小河内地区の情報発信については、現状、どのHPでも行っていないに等しいです。小河内振興財団のHPリニューアルで少しでも情報発信していくつもりです。HP整い次第ですが、Twitter、FB等、SNSツールでの発信も必要かもしれません。少ないリソースをどこに向けるか、考えながら進めていく必要がありそうです。

まとめ

自分の思考整理のためのログなので思考オナニー記事になりましたが、お陰で考えは纏まりました。後で読み返してどう思うんだろう…笑

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